(産経)
「今、振り込もうとしているあなた、だまされていませんか?」−。和歌山北署が、録音された人の声を自動で再生し詐欺被害の防止を呼びかける装置を作製した。県内で相次ぐ振り込め詐欺の被害拡大を防ぐため、県警でも広報活動に力を入れている。
振り込め詐欺には「オレオレ詐欺」や「架空請求詐欺」などさまざまな手口ががあるが、県内では4月から「還付金詐欺」が増加している。役所の職員を装い電話で「払戻金がある」などと近くのATM(現金自動預払機)コーナーに誘導、操作を指示して金を振り込ませるのが主な手口だ。県警のまとめでは、県内で平成20年は8月までに63件を認知しており、年間21件の19年を大幅に上回った。
8月までに16件の還付金詐欺を認知した和歌山北署では、携帯電話を使用しながらATMを操作している人に金融機関の職員が声をかけて被害を防いだ事例をヒントに、新たな対策を考案。公民館や鉄道駅などに設置されていた警察官の巡回記録簿を入れる箱を改良、赤外線センサーで人影に反応して音声が流れる機器を仕込み、ATMコーナーなどに設置する。
装置は、7月に県警が行ったコンクールで金賞を受賞した。大きさは縦約30センチ、横約20センチ、厚さ約4センチ。あらかじめ録音した音声で被害防止を呼びかける。
60秒間の録音が可能で、何度も録音し直したり、和歌山弁などの方言で呼びかけたりできる。同署は管内に支店を持つ金融機関の協力を得て、9月中に設置できるよう調整している。
8月までに県内最多の26件を認知した和歌山東署では、ATMコーナー内で携帯電話が使用できないようにする処置を金融機関やコンビニエンスストアに依頼することを検討しているという。県警の振り込め詐欺対策室は「根気よく広報活動を行い、周知を図りたい」としてポスターやリーフレットなどを配布しているが、後を絶たない振り込め詐欺に対し、新たな注意喚起の方法が模索されている。
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