http://www.asahi.com/national/update/0928/OSK200809280004.html
(朝日)

薬害C型肝炎集団訴訟で、全国原告団(1060人)と被告企業の「田辺三菱製薬」(旧ミドリ十字、大阪市)は28日、和解の基本合意書を締結した。合意書には子会社も含めた責任と謝罪が盛り込まれ、被害を放置した事実も明記された。国とは2月に訴訟上の和解が成立しており、一連の集団訴訟は最初の提訴からほぼ6年を経て決着した。一方で、原告団からは、同社の謝罪の姿勢や再発防止への取り組みを疑問視する声が上がった。

 この日、大阪市のホテルで「謝罪集会」が開かれ、全国の原告ら約150人が出席。まず、全国原告団の山口美智子代表(52)=福岡市=と葉山夏樹社長(69)らが基本合意書にそれぞれ署名した。その後、葉山社長が「血液製剤の投与により、肝炎ウイルスに感染された方々に大変な被害が生じ、その拡大を阻止できなかった責任を痛感しており、心よりおわび申し上げます」と述べ、原告らに初めて直接謝罪した。しかし、山口代表は「残念ながら気概が感じられない。製薬企業が早く適切な対応をしていれば、被害者が見殺しにされることはなかった。田辺三菱は、今日を境に生まれ変わって下さい。それができないなら、製薬企業であることをやめるべきです」と意見を述べた。

 合意書は、田辺三菱と子会社「ベネシス」が、被害発生とその拡大を防げなかった責任を認め、謝罪する内容。田辺三菱側が02年に感染者418人のリストを国に提出した以外には有効な対策をとらなかった事実や、集団感染が発覚した87年以降、多くの医療機関で血液製剤の投与記録が廃棄された事実など、企業側が被害を放置した点も明記された。今後、被害実態の調査や治療薬の開発などをめぐり、原告団と協議を継続する約束も盛り込まれた。

 合意書締結を受けて、原告団は田辺三菱側への賠償請求を放棄する。大阪高裁で係争中の原告13人が10月2日の口頭弁論で訴訟を終わらせ、各地の原告も順次終結させる。原告の9割以上は同社側を被告としており、残る被告企業「日本製薬」(東京)とも同様に決着を図る方針。

 一方、薬害肝炎救済法に基づいて原告らに支給される給付金について、企業側と国は今後、負担割合を協議する。

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