(毎日)
グルジア南オセチア自治州で軍事衝突したロシアとグルジアの停戦合意を受け、実際の停戦監視体制をどう構築するかが課題に浮上している。和平案では、当面ロシア平和維持軍が任務を継続することになっており、ロシアはこれを盾に影響力保持を狙う。一方、グルジアや欧米は中立的な監視体制を求めており、調整は難航しそうだ。
南オセチアではこれまで、ロシア、グルジア、南オセチア独立派の各部隊で編成する「平和維持軍」がにらみ合うことで大規模な戦闘の発生を抑えてきた。しかし、今回の戦闘でグルジア軍の部隊は敗走し、力の均衡は崩壊。現在はロシア軍が単独で「平和維持活動」に当たっている。州都ツヒンバリに駐在していた全欧安保協力機構(OSCE)の停戦監視員6人も衝突激化で避難し、監視活動は事実上停止している。
OSCEは和平案合意を受け、グルジア駐留の停戦監視員を8人から100人規模に拡大する方針で早期の活動再開を目指す。さらにグルジアや欧米は、将来的に欧州連合(EU)の部隊や、第三国を含む国際平和維持軍の派遣を求めている。イタリアは既に1000人の部隊を派遣する用意を示している。
しかし、ロシアのメドベージェフ大統領は国際平和維持軍について「反対はしないが、当事者の南オセチアがロシア以外の部隊を信用していない」と欧米をけん制した。グルジアでは南オセチアと、同じく独立を目指すアブハジア自治共和国にこれまでも国連やOSCEの停戦監視団が駐留していたが、両地域の独立派政府は全く信用せず、機能していなかった経緯がある。国際監視体制を強化してもその繰り返しになる可能性は高い。
EU内では、議長国フランスのクシュネル外相が「監視員ならロシアも受け入れる」と楽観的だが、「ロシアが他国要員の展開を認める兆候はない」(ビルト・スウェーデン外相)との声もある。
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